2008年8月14日木曜日

8月14日:終わり


● テラスから見た墳墓
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 8月14日:終わり
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 墳墓を作った。
 「墳墓」とはまるで貴族並みだ。








● プラバーの墳墓


 なぜ、孵化しなかったのであろうか。
 2週間近くは抱いていた。

 今年の冬は寒かった。
 特に8月に入っても夜の冷え込みがきつい。
 そのせいだろうか。

 それとも、夜、小動物に卵をとられたという影響か。

 25日にわたる、プラバーの卵観察も終わりになった。
 ヒヨコとカケッコをし、成長の写真を撮りたかったのだが。
 残念であった。


● 墓を見にきたプラバー



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2008年8月13日水曜日

8月13日:マグパイにやられた


● マグパイに突っつかれて穴が開いてしまった。
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 8月13日:マグパイにやられた
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 昨夜は戻ってこなかった。
 ほぼ、放棄されたとみて間違いないだろう。

 3つあわせた卵の重量を計ってみた。
 「80g」である。
 産まれたときは1個「40g」であり、3個だと120gぐらいだったと思われるが、それが2/3まで小さくなっている。


● 3個あわせて計った重量は80g


 墓を作ることにした
 豪華な墓石はないが、シルバーメタリックで塗装した木製の墓である。
 周りにレンガを積み、土を入れて慣らしてその上に墓を置くという設定である。
 ちなみに戒名はない。
 鳥語を知らない。
 この墓は後日に燃やされることになる。


● 墓用のレンガとシルバーメタリックの墓

 まわりは芝刈りをしてきれいになっている。
 芝刈りの間もプラバーは顔をみせなかった。
 墓を置いておいたら、ふらりとやってきてジット見ていた。
 「なかなかグッドだ」といったか、それとも「チャチだな」といったかは分からない。
 すぐに飛び去ってしまった。


 なを、ちょっと目を離したスキにマグパイにやられた。
 カラを突っついて穴を開け、中のものを食べようとしていた。
 すぐに追っ払ったが、すでに遅しであった。

 見てみたが、中はまだヒヨコの状態ではない。
 ひっくり返したら中から液状のものが流れ落ちた。
 一部は固形に、一部はいまだ液状だったということである。
 ということは、孵化の見込み薄とプラバーが見限った可能性が大きいといえる。

 明日は、卵の周りにレンガを積んで土をいれて、墓を作ろうと思っている。



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2008年8月12日火曜日

8月12日:放棄したのではないだろうか


● 放棄されたとおもわれる卵


 8月12日:放棄したのではないだろうか
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 朝方、7時頃だが調べてみた。
 3個ある。
 昨夜は盗まれるということはなかったようだ。
 ところが肝心に鳥がオスメスともいない。
 よって、傍によっても襲われることはない。
 これは保温を放棄してしまったのかと思った。

 しばらくして、どこからともなくやってまた抱き始めた。
 してまたしばらくして見てみると、いなくなっている。
 何がなんだかわからない。

 孵化しないと半分あきらめてのおざなりの行動なのであろうか。
 それとも、もうじき孵化するので、もうさほど温めないでもいいということか。
 でもオスメスともに、いなくなってしまう時間があるというのは、護ろうという意志がなくなっているということになる。
 だとすると、前者の方が確率が高くなっている。
 どのくらいの日数で孵化するのかわからないが、半月は過ぎたので、もう孵化しないと見切りをつけたのか。

 陽が当たり始めたら、ほとんど抱かない。
 日向に放りっぱなしで、親鳥は何処かへ行ってしまう。
 カラを破るほどに孵化しているときは温めなくていいということはありうるが、でもカラを破ったとき、その安全を計るため、そばにいた方がいいのではないかと思うのだが。

 夕方、6時半に近くなっているが戻ってきていない。
 こちらは冬なので昼間の日射しは強いが、日が沈むとやはり空気はまだ冷たい。
 夜だけ保温すればいいような段階に入っているのであろうか。
 でも、放棄したという判断の方が正解に近いように思えているのだが。

 明日、抱いている姿を見かけなかったら、残念ながら放棄したものと判断しようと思っている。
 溜まっている、庭仕事などをしないといけなくなってきている。



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2008年8月11日月曜日

8月11日:そしてまた3個に


● 横線マークを入れて、3個目の卵を戻した。
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 8月11日:そしてまた3個に
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 朝方見ていたら、プラバーは温めており、放棄していない。

 昼過ぎにプラバーが巣を離れたスキをみて調べてみた。
 卵があった。
 2mほど離れた草むらの下に転がっていた。

 なら、あと1個もあっていいはずだと丹念に調べたが、これは見つからなかった。

 昨夜、なにかが卵を引いていったのだろう。
 それでプラバーが騒いだので私が懐中電灯をもって庭に下りたため、そこにおいたまま逃げてしまったというのが、妥当な推測となるだろうか。

 ところでこの卵、昨夜は寒かったが一晩ほっぽらかしにされて大丈夫であろうか。
 マークをつけて、巣に戻しておいた。

 しかし、今度は抱かなくなってしまった。
 何か異物でも入れたと思われたのであろうか。
 ちなみに、メスオスとも卵をおいて隣の庭に遊びにいってしまった。
 よって、タマゴに近づいても襲ってこない。
 手抜きに近くなっている。

 夕方になったら隣からやってきて抱き始めた。
 昼間の日射しがきつくなってきたので、強いて抱かなくてもいいのかもしれない。
 ちなみに、人でもこの日射しに中に、じっと長時間はいられない。
 昼前後の数時間は、ちょっと一服の休み時間になってきているのかもしれない。 
 でも隣の庭に退避して、卵を置きっぱなしというのはどうだろう。
 見える日陰でやすんでればいいと思うのだが。

 さて、今夜はどんなドラマが待っているだろうか。



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2008年8月10日日曜日

8月10日:卵が3つに減っている、そして2個に


● 3個になってしまった卵


 8月10日:卵が3つに減っている、そして2個に
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 朝方、見にいったら卵が3つに減っている。
 はじめは孵化したのかな、と思った。
 が、そうではないらしい。
 周辺にらしいヒヨコはいないし、もし孵化したとするならカラが残っていていいはずである。
 でも写真でみれば分かるように、きれいにカラのカケラもない。

 まさか、ヒヨコが孵化したら、親はその殻をすべて後を濁さないように食べてしまうという習性があるというわけでもないだろう。
 そんな話、聞いたことはない。
 鳥の孵化の知識はまるでないのでなんともいえないが。

 ということは、他の動物にもっていかれたということになる。
 ヘビ、鳥、犬猫など考えられるが、ここにはあの卵を丸呑みできるヘビはいないように思う。
 小さなヘビは見たことがあるが、あの大きさではムリだろう。

 鳥はどうだろう。
 イーグルならヨダレカケを掴んで飛べるほどの力がある。
 卵1個ほどは軽いもんだ。
 でも昨今は見かけていない。
 その場で食べずに、足に掴んであの卵を運べるほどのパワーのある鳥は、ほかには見当たらない。

 なら、そのヨダレカケはどうか。
 つぶして、ムシャムシャ喰ってしまうのではなかろうか。
 とすれば、カラが散乱していてもいいはずである。 
 しかし、その前にまずヨダレカケが、あの人間さえビビルほどのプラバーの威嚇に勝てるとは思えない。

 犬猫ならどうか。
 犬ならふんわりを卵を噛んで、潰さないように持っていく芸当はできそうである。
 猫はどうか。
 これにはそういう能力はないと思う。
 「ドロボー猫」といわれるように、猫には抜き足差し足はあっても、モノを捉えたときの動作は意地汚い。
 まずカラを壊してしまうだろうと思う。

 とすれば庭に入ってきた犬だが、そこまでして果たして卵を運ぶだろうか。
 その場で食べても別に不思議はない。
 犬はドロボー動作はまずしない。
 もし、卵を欲しいとなれば悠然とそこで食べ始めるか、ジャレはじめるであろう。

 もしかしたら、ポッサムか。
 最近、みかけなくなったがいなくなった、とはいえないかもしれない。
 コアラはどうだ。
 庭でコアラを見たことはないが。
 ポッサムやコアラとかの、卵みたいなものに対する行動についてはまるで知らない。

 いろいろ考えているが、これだろうと断言できるようは卵の消えた理由はみつからない。

 温めはじめてちょうど2週間たった。
 動きがあってもいい時期に入っている。
 ドラマが続きそうだ。
 飽きてきたところなので、いい按配である。

 だが、毎夜1個づつ卵がなくなっていったら、面白くない。
 憎たらしい鳥だが、それでは可哀想である。
 やはり2羽くらいは孵って欲しいものであるが。




● 3個になってしまった卵



 8月10日:夕方
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 夕方、思いついてテストをしてみた。

 写真のように、卵のまわりにパンをちぎっておいた。
 プラバーは私が近づいたことで、離れている。




● 卵のまわりにパンをおく

 さあ、どうなるだろうと見ていた。
 臭いをかいでか、雑木林にいたアイビスが上がってきた。
 卵に近づこうとした。
 途端に、離れていたプラバーが急襲した。



● アイビスを攻撃するプラバー

 アイビスは隣に逃げた。
 写真はアイビスにプラバーが仕掛けたところであるが、二羽が重なったためよく分からない写真となってしまった。

 だが、しばらくして、またそろそろとやってきた。
 卵にはまだまだ遠くなのだが、目障りだとばかりプラバーが再度威嚇をした。
 これでは仕方がないと、アイビスは川の向こうに飛び去っていった。

 次にこのパン、どうなるのだろうと続けて見ていた。
 マグパイあたりが盗みに入るかと思っていた。
 が、その動作はまるでしない。

 そろそろと近づいてきたプラバーがとって逃げた。
 その繰り返しで、最後はすべてプラバーのエサになってしまった。


● そろそろ近づくプラバー



● パンが消えた卵

 なんていうことはない、プラバーにエサを運んだだけの結果であった。




 8月10日:夜
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 夜の9時半頃である。
 プラバーが騒ぎ始めた。
 もしかしてとおもい、懐中電灯とカメラを手にして見にいった。
 案の定である。
 卵は2つになっている。
 やられた。




● 2個になってしまった卵

 家のものが小動物の唸り声のようなものをかすかに聞いたような気もする、という。
 トカゲ類のヨダレカケはうならない。
 ということは、ポッサムか猫か。
 予想されたことだが、隣のシャム猫の可能性が高い。
 孵化してからヒヨコになってから襲ってくると思っていた。
 すでに2週間たっているので、卵の中は固形化して、生まれる寸前のヒヨコになっている可能性は高い。
 もしかしたら、それを狙ってきたのかもしれない。
 

 このままいけば、今夜中にも卵はすべて消えてなくなるだろう。
 一夜一個としても、明後日の夜にはなくなる。
 危険を感じたら、温めることを放棄する可能性も大きい。

 可哀想だがしかたがない。

 もし、明日巣がカラになっていたら、あるいはプラバーが温めることをやめていなくなっていたら、このシリーズも終了となる。



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2008年8月9日土曜日

8月09日:今日も嫌がらせをする

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 8月09日:今日も嫌がらせをする
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 オリンピックのオープニングをビデオで見た。
 すごい、半端じゃない。
 まさに大国中国。
 威信をかけたセレモニーだということが、その熱の入れ方でうかがえる。

 あそこまですご過ぎると、独裁国家に対する恐怖が出てくる。
 ユトリというか、遊びというか、80点くらいで失敗があって面白いという、そういう楽しみ方がなくなる。
 直立不動の規律正しい観戦の仕方が必要になってきて、ちょっと肩が凝る。

 でも、見事なものだった。

 最後の「聖火点灯」のセレモニーは、演出として高得点を上げるわけにはゆかない。
 あれはお粗末。
 全体に空中を飛ぶ芸は、つまらなかった。
 実際の競技場で見ると、立体感が出ていてよかった、ということもありうるので、判断はできないかもしれない。
 それ以外は、10点中9点以上であろう。

 入場行進は特に日本とオーストラリアを見た。
 日本はまあまあ。
 オーストラリアは「豊かな田舎かっぺ人」だ。
 誰もがビデオカメラやモービルフォンをぶらさげて、キャーキャー騒いでいる。
 世界の「いなかっぺ大将」、そんな言葉がよく似合う入場である。
 「垢抜ける」というのがない。
 なにしろ「悩みがない、という悩みに悩んでいる国民」である。
 「深刻さ」が最も似合わないのだから「イナカッペ」でも通じる。
 珍しい国民ともいえるが、それはそれで、しごく面白い。

 その2つ後ろが最後の地元中国なので、中国の引き立て役という役回りでそういう順にしたのかもしれないと、下衆の勘ぐりをしたりしている。

 えらく大掛かりでやるよな、というのが実感としての感想。
 「たかがオリンピック」じゃないか、と思うのだが。
 「されどオリンピック」なのであろう。
 これで、中国も「井の中のカワズ」から、外に出られればと思うのだが。
 パンドラの箱を開けてしまったか、それとも。


 今日も嫌がらせをやった。
 でも効果があるのは最初のうちだけ。
 そのうち、なにやってんだ、とバカにされて反応しなくなる。
 やっている本人がむなしくなってくる。

 ヤロウ、パンを引っさらいながら、襲ってくるとは何事だ。
 明日で温め始めて2週間になるのだが、どうなっている。



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2008年8月8日金曜日

8月08日:プラバーに嫌がらせをする


● うまく撮れたプラバー


 8月08日:プラバーに嫌がらせをする
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 今日は北京オリンピックの開会式。
 でも夜から。
 ここまで問題の多いオリンピックも、オリンピック史上珍しいのではないだろうか。
 まるで関係ない話であるが、なんとなくウキウキしてくる。

 プラバーに嫌がらせをしている。
 部屋の中でサッシのガラスのそばに立って、体を動かすとそれに合わせて、キキキーと鳴いて首を振る。
 そのうち、いたたれなくなって抱くのをやめてしまう。
 部屋の中から卵までは15mはある。
 そしてガラス戸は閉まっている。
 それなのに敏感に反応する。
 これが面白い。
 昼間だから日射しはきつく、離れたからといって保温が大きく下回るということはない。

 だいたい、15mは離れているだろう室内の動きに反応する方が悪い。
 いやなら、そんな近くに卵を産むべきでないのだ。
 分かっていながら勝手に産んでおいて文句をつけてくる、そんな感じにおもえている。
 たまには、というよりちょくちょく嫌がらせをやってやろうと思うほどだ。
 別にこちらには、何の得にも損にもならない。
 いいかえれば、嫌味な遊び。

 しかし、これも繰り返しやると向こうも慣れてきて、たまに首を振る程度となり、卵のそばを離れるといったことはなくなり、だんだんに反応も鈍くなってくる。
 面白くなくなってくる。

 襲ってくるプラバーを今日は5枚撮った。
 その一枚がなかなかいい。
 姿がわりにはっきりと写っている。
 それに背景が青空であったのが幸いしている。
 後は空を撮ったり、ぶれていたりである、鳥がいなかったりである。
 オスメス二羽が一緒に襲ってくるところを撮りたいのだが。
 実際には撮っているのだが、残念なことに写っていない。



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2008年8月7日木曜日

8月07日:マイナーのヒヨコは歩く


 ● 何とか撮ったプラバーの襲撃


 8月07日:マイナーのヒヨコは歩く
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 8月になり「ウッド・ダック」の稿でみた集団がツガイに分かれて住宅地のあちこちでテリトリーを持つようになった。
 プラバーのツガイも増えている。
 マグパイは常にいる。
 ピーウイーとタテガミ鳩の動きが活発である。
 「アイビスもどき」もたまに見る。

 朝方、散歩していたら、ひじょうに小さいヒヨコに会ったという。
 車道の際にマイナーがゴミの塊をつっついていた。
 近寄ったら黄目鳥のマイナーは逃げていった。
 ところがこのゴミの小さな塊が動いている。
 よくよく見てみると、ゴミではなくマイナーのヒヨコであったという。
 歩道の縁石を乗り越えようといろいろトライしていたようである。
 マイナーのヒヨコというのははまだ、見たことがない。

 ここでヒヨコといえば、ウッドダックとプラバーだが、親鳥はマイナーの倍以上あり当然、ヒヨコもそれに準じている。
 マイナーのヒヨコとなると、これはめちゃめちゃ小さいはずである。
 たしかに見た目、ゴミの塊くらいだろう。
 それが、飛ばずに歩くということか。
 一羽というから巣から落ちてしまった、ということも考えられる。
 親鳥はそれにエサを運んでいたのかもしれない。
 何とか乗り越えて、住宅地の庭の中へ消えていったという。
 見てみたかった。

 そういえば、マイナーはテラスに置いてあるタオルのきれっぱしをつまんで、糸くずをさらっていく。
 巣作りをしているのだろうか。
 盛んにパンも取りにくる。
 今度は、マイナーの巣を突き止めてみたいと思っている。
 (『マイナー』に少し大きくなったヒヨコの写真があります)

 そういう季節のようである。
 でも、住宅地の入り口にいた黒と黄色のコントラストが鮮やかな「コモン・マイナ」は見かけなくなってしまったが。
 また、戻ってくるのだろうか。

 ところで、我が家の庭を占有して、だんだん「迷惑鳥」になりつつあるプラバーだが。
 孵化はしない。
 相変わらず、オスメスのコンビネーションで襲ってくる。
 25枚撮ったが、何とかとれたのは1枚だけ。
 ここまで大きい姿ということは相当に近いということは見てとれるだろう。
 でも、やはり写真はムリのようだ。

 場所をいろいろ変えて襲わせたのだが、実際、今日の襲撃は最も激しかった。
 その中で一番だったのは、卵のそばに立ったときで、後ろから耳の真横を通りぬけて行った時である。
 スーと抜けていくなら滑空する空気の振動と甲高い鳴き声だけになるが、今回のはそうではなかったように思う。
 バサバサという羽音を鼓膜に聞いた。
 ということは、耳元を抜けるときに恐怖感を与えるように意識的に羽ばたいたのではないかと思う。
 「ウー、やる」と思ったほどだ。

 先の Spur-Winged Plover なら羽先に蹴爪があるということだから、これが武器にになる。
 静かにさとられないように通り過ぎ、切っ先を立てて抜ければ、耳か頬に傷を与えることは楽に可能であろう。
 そうなれば「血がタラリ」となる。

 この庭のプラバーは条件が整っているのもかかわらず、血がタラリとはならない。
 ということは、この鳥は蹴爪を持っていないということになる。
 武器は持っていないということになる。

 よって「威嚇だけで、襲撃してこない」というのが、やはり本当ということであろう。
 となれば、いかに威嚇で効果を上げるか、がテーマになる。
 耳先で羽根を叩いて耳元に威圧を与え、金属的鳴き声を鼓膜に叩き込む。
 これが最大にして最高の威嚇方法ということになるのかもしれない。



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2008年8月6日水曜日

8月06日:だんだん飽きてきた

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 8月06日:だんだん飽きてきた
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 まだ抱き始めて10日とたたないのだが、こちらの方が飽きてきた。
 卵が孵るという期待で見ているのだが、なかなかそうならない。
 テラスに出れば「キキキキー」とわめいてフェイントをかけてくるし、ええ、面倒だ、庭作業でもはじめようかと思ったりもする。
 これが、もうすこし可愛い鳥なら、じっど我慢をして、優しい目で見つめるのだが。
 なんといってもプラバーだ。
 好きになれない鳥だ。
 鳥が悪いわけではないのだが。
 そのことは重々承知しているが、人間なんて身勝手なものである。



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2008年8月5日火曜日

8月05日:プラバーとピーウイー

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 8月05日:プラバーとピーウイー
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 ピーウイーが3羽やってきた。
 卵の周りをうろうろ。
 でも卵を温めているメス鳥は一顧だにしない。
 「ペッペケペ、ペッペケペ」と鳴きもしない。
 オスも襲っていかない。

 ピーウイーはマグパイラーク。
 いわゆるカラス一族。
 マグパイなら合戦となるのだろうが、ピーウイーは平和なものだ。
 写真を撮ったのだが、全部がぶれぶれ。
 設定が「花」マークの接写になっていためである。
 ノーマルの「山」マークにしておかないといけないという。
 襲撃模様を撮るため、カメラをあちこちと動かしていたので、知らぬ間に指がボタンを動かしてしまったのだろう。
 惜しいことをした。

 テラスに降りるとメスは卵から離れる。
 反対側に歩いていき、雑木林へ入っていくとメスはその前をわざとらしくとことこ歩く。
 意図的に卵から離すように、誘導をしているようだ。
 この写真もぶれぶれ。
 カメラに疎いため、撮るたびにぶれぶれなので、当初は理由が分からずカメラが壊れたのではないかと思ってしまった。

 あとで、教えてもらって納得。
 今日はカメラのお勉強の日になってしまった。
 明日からはまともに撮らないといけない。

 卵はまだ4個、孵化していない。



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2008年8月4日月曜日

8月04日:プラバー対ハニーイーター


● 飛び立つプラバー
 まず飛び立ち、そして旋回してこちらへ向かう。
 そのとき突然、ハニーイーターがやってきて後ろについた。
 振り切ろうと、急上昇、Uターンして雑木林へ退避。
 3番目の写真の後ろにハニーイーターがいるはずなのだが。
 Uターンしたので、カメラをそっちにむけたのだが、向けすぎてしまったようだ。
 写真は最も左側にあたり、ハニーイーターは画面の外になってしまった。
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 8月04日:プラバー対ハニーイーター
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 卵を発見したのが、7月21日の夕方。
 ということは、今日でちょうど丸2週間が過ぎたことになる。
 最初の卵を産んでから2週間、抱き始めてから1週間がたったというこである。
 でもまだ孵らない。

 昼過ぎにテラスへでたら、いつものように襲ってきた。
 普段なら、そこへマグパイが出てくるのだが。
 今日は違った。

 新顔登場である
 ハニーイーターが2羽でプラバーの後ろについた。
 さらに1羽がそれを追いかけた。
 マグパイは1羽であるが、これは3羽である。
 体形はプラバーの半分ほどの大きさしかない。
 でも3羽というのは、いやだろう。

 大きさからいうとマイナーより少し大きい程度。
 背中は例の草色。
 これで間違いなくハニーイーターと分かる。
 首から胸の下あたりが黒い。
 と、すると例の青目鳥か。

 バトルの後、確認しようとじわりじわりと止まっている木に近づいていったのだが、逃げられてしまった。
 残念ながら、目の周りの色は分からなかった。

 「リトル・フライアーバード」を調べてみた。
 首の下に黒は入っていない。
 とすればやはり、「ブルーフェースド・ハニーイーター」となる。
 でなければ、まるで別のハニーイーターか。
 ぜひとも、写真に撮りたいと思っている。

 飛んでいる鳥を撮るときは、別にファインダーを覗くわけではない。
 胸元でカメラを抑え、そちらの方向にレンズを向けて、来たと思ったらシャッターを切るだけである。
 よって、カメラの持ち方であらぬ方向を向いており、空をとったり、地面をとったりしている。
 シャッタースピードの調整機能などはついていないバカチョンなので、いつも「オート」ある。
 また、鳥の位置が太陽に向いているので、撮るときは木の影がカメラをおおう場所でやることになる。
 いろいろ条件付きだが、それでも「偶然に写る」ときがある。



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2008年8月3日日曜日

8月03日:なぜ、庭先に卵を産むのだろう


● 襲いくるプラバー:その2


 8月03日:なぜ、庭先に卵を産むのだろう
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 「なぜ、庭先に卵を産んだのだろう」という疑問についていろいろ考えてみた。

 こちらからは「なぜ」であるが、プラバー側からは「あえて、ここに」となるだろう。
 プラバーは卵を人家のそばに産むという習性がある。
 ということは。
 その方が「安全」だという判断がある、ということになる。
 本能的に「危険」を感じたら産まない。


 プラバーは地面に卵を産む、という際立った特徴を持つ。
 一般の鳥のように木の上とか、あるいは水鳥のように水際の泳いでいるところからしか見えないような場所でなら、最低の安全性は確保できる。
 いくら威嚇に優れていても、地面の上では安全性は極めて少ない。
 ゼロといってもいい。

 見えない場所というのは、人間には有効であるが他の動物にあっては無意味である。
 例えば犬は「臭い」で場所を判断する。
 視覚は非常に近づいてはじめて有効になる機能で、補助作用でしかない。 
 ということは見えない地面の場所とは、危険な場所ともなるということである。

 なら、地面上で安全な場所とは。
 「人間の手の入った場所」ということになる。
 人間の行動範囲、領域とは、人間臭い雰囲気を持つ場所である。
 そこは野生動物が近づきにくい場所になる。

 これは確かに他の動物からは圧倒的に安全を確保できる。
 木の上、水際と同等に近い安全性を得られるかもしれない。
 でもそれは野生動物に対してのみである。
 逆に犬猫の家禽からはすこぶる危険な場所となる。

 すると、次の条件は家禽を飼っているか、になるだろう。
 おかげで、我が家は犬猫どちらも飼っていない。
 でも、隣には高価にしてゴーマンなシャム猫がいる。
 危険性この上ない。
 さて、これをどうプラバーは判断し、巣場所の選定に組み入れたのであろうか。

 最後の条件は、その家の人が、迷惑がって卵を廃棄してしまわないかである。
 これは産んでみないとわからない。
 こちらの人はプラバーを嫌がって、卵を潰してしまうことが多い。
 鳥側からは悲しいことであるが、人間側からは嫌われ鳥であるから、しかたがない。

 人間は自己満足で考えることはあっても、動物の身になってまで考えはしない。
 カンガルーを350万頭殺すのに平然として、400頭殺すのに文句をつける。
 別に400頭が可哀想なのではない。
 単なる身勝手な論理なき自己満足。
 日本人には「生きとし生けるもの」といった感覚があるが、こちらではすべての動物は「人より劣るもの」という小さい時から刷り込まれた宗教的感覚がある。
 見えない処では平然と殺し、見えるところではわめきたてる。
 いいかえると人間の「パフォーマンス」
 よくある心理構造。
 文句をいってもはじまらない。

 我が家は、アイビスとマグパイは石を投げて追っ払う。
 理由は、嫌いだから。
 明解。
 それ以外ならエサ台を作り、買いエサをまき、あるいは毎日パンを与えてやる。
 それは十分承知のプラバーである。
 なぜならときどき、プラバー自身がそのパンを引っさらうこともある。
 ということはプラバーから見ると、この家は卵を産むに安全度の高い人の部類の家である、ということになるのかもしれない。

 まだ、孵化していない。
 依然として卵は4つである。

 今日も襲い来るプラバーを撮った。



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2008年8月2日土曜日

8月02日:ウッドダックとプラバー


● ウッドダックとプラバー
  ウッドダックが右から左にプラバーの脇を横切っていった。
  メスは無関心にウッドダックに尻を向けている。


 8月02日:ウッドダックとプラバー
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 8月になって暖かくなってきました。
 昨夜は久しぶりにヒーターを入れずに眠れました。

 暖かくなるということは、雑草が伸びるということ。
 芝刈りをしないといけないのだが。
 これまでは寒さが強かったので、まあなんとか抑えられていた芝か、この暖かさで一気に伸びる。
 日本ならじわじわと伸びるが、ここではこの一気というのがしばしば起こる。

 でも、プラバーが居座っているため、芝刈りができない。
 雑木林は草ぼうぼうである。
 雑木林でも人が入り、芝刈りをはじめれば、メスは卵から離れる。

 「どうしたもんかのう」
 しばらく待つか。


 相当に遠くなのだが卵方向にマグパイが歩いた。
 どこからか、オスがスーとやってきて後ろにつき、追い払いにかかった。
 今度はウッド・ダックが雑木林から現れ、卵の脇をひょこひょこ歩いていった。
 やるかな、と思った。
 だが、まるで威嚇しない。
 抱いているメス自体、しらん顔。
 なんで。
 害を及ぼさないと認識しているようだ。
 お友だちだと思っているのだろう。
 どちらも、水鳥ではあるが。

 マグパイは人だけでなく、鳥仲間からも嫌われている。


 明日で1週間である。
 メスは前にもまして真剣に温めている。
 そろそろ最初のが孵化するような気がしているのだが、どうだろう。



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2008年8月1日金曜日

8月01日:「びびる」ことはない

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 ● Spur-Winged Plover:[Wikipedia]より


 8月01日:「びびる」ことはない
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 一時いなくなった、鳥たちも昨日あたりから、戻りはじめている。
 ガッツキ鳥カルガモも顔を見せはじめて、次のパンをまってテラス先の木の下でうずくまっている。
 ロリキートも増えた。
 プラバーとときどき空中戦をやっているマグパイも、いつものようにしゃしゃり出てきた。

 プラバーのメスはさらに真剣である。
 本格的な抱き動作に入って丸5日がたっている。
 卵はどのくらいで孵化するものであろうか。
 一週間か、2週間か。
 さて、4個のうち何個が孵えるであろうか。
 最初の1個は産み終わるまで1週間もたっているので、これは難しいのではないかと思っている。
 とすると3個あたりであろうか。


 昨日のサイトの「2005/09/26(月)」を援用させてもらいます。

http://diary.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/ohira/?Y=2005&M=9
 毎日1羽ずつ雛が孵り、それが3羽に増えた後も、まだ卵を抱いていたのですが、最後の1個は孵化しなかったようで、2日後にはお隣に引っ越して行きました。

 今日探してみると、僅かに丸くくぼみが出来ていて、その中にウズラの卵より一回り大きい迷彩色の卵がひとつ、残されていました。

 毎年3羽か4羽孵化しますが、成鳥になるのは1羽か2羽です。
 時には、1羽も残らないときもあります。
 親があれだけ一生懸命守っていても、生き残るのは大変です。


 サイトの日付によりますと、プラバーが卵を産むのは毎年7月から9月にかけてとなります。
 ということは年に1回だけ卵を産むことになります。


 なを、調べてみたところ「Spur-Winged Plover」と「Masked Lapwing 」は別の種のようです。
 Wikipedia の「Spur-Winged Plover」の項によりますと、「南部のオーストラレーシアの Spur-Winged Plover は別の種で、混乱を避けるために Masked Lapwing とリネームされています」とあります。
 また Wikipedia の「Masked Lapwing」の項では、「マスクド・プラバーあるいは単純にプラバーとも呼ばれている」とあります。

 とするとプラバーには2種類あり、この庭先にいるプラバーなら、これまでどうりその襲撃にびびることはない、ということになります。
 ちょっとばかりホッツとしましたが、一面なにか残念という気もしています。



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2008年7月31日木曜日

7月31日:Spur-Winged Plover

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 7月31日:
Spur-Winged Plover
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━━━

 今日も変わらず、じっくりと卵を温めている。

 ガラーが一羽、エサ台にいた。
 そこえタテガミ鳩がとりついた。
 ガラーは鳩を追い出しにかかった。
 そこをプラバーが急襲した。
 この二羽の鳥は、ビックリ仰天で逃げ出した。

 そのときのガラーの飛び方は見事だった。
 本当に直角ではないかというほどのカーブを何回も切って飛んだ。
 それも相当なスピードでである。
 穏やかな鳥と見ていただけに、この動きのダイナミックさには驚嘆した。
 こういうこともできる鳥なのである。

 実際はこの鳥たちを襲ったのではない。
 私がテラスにいたので、後ろから私とエサ台の間を鳴き声と共に威嚇で通り抜けたのである。
 私の方に間隔をとった分、エサ台ぎりぎりで通り抜けたために、二羽の鳥に突然の恐慌を巻き起こしてしまったというわけである。
 いろいろと、面白い現象を引き起こしてくれる鳥である。


 ウエブサイトから。
 日付は昨日です。

★ ムーンダンス日記
http://diary.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/ohira/?Y=2008&M=7&D=30
 2008/07/30(水) 寒い~!
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 この冬の最低気温が、またまた更新されました。
 今朝の最低気温は4.7度!
 朝は7時に起きるのですが、今朝はさすがに寒かったです。

 でも最高気温は19度。
 朝が寒かったので、寝室のブラインドを全開にして日光がめいっぱい入るようにしていたら、昼頃には暑すぎるくらいでした。

<略>

 今日の写真は、先日自宅前で見かけたSpur-Winged Plover(プラバー)の雛2羽。
 遠くから撮影したので、かなり小さめですが…。

 最近、野鳥の写真ばかりアップしていますが、私が特に野鳥好き、と言うわけではありません。
 この所あまり外出をしていないので、話題が自宅周辺に限られているだけなんです。

 先に向こう側へ渡ってしまった母鳥の後を追って、道路に飛び出したプラバの雛を、車で轢きそうになってしまいました。

 子育て中のプラバーはとても凶暴で、雛に近づく人や動物には、鋭い蹴爪で襲いかかってくるのですが、車には全く無頓着。


 この日記は2004年11月から始まっていますので4年近く書き続けられています。
 プラバーについてもいろいろ載っており、参考になりましたので、読みやすいようにリストしておきます。


1]:
2005/09/26(月) Spur-Winged Plover
http://diary.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/ohira/?Y=2005&M=9
 
2]:2006/08/17(木) 野鳥観察
http://diary.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/ohira/?Y=2006&M=8

3]:2007/03/21(水) プラバーのカップル
http://diary.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/ohira/?Y=2007&M=3


 これによりますと「
Spur-Winged Plover」とあります。
 「Spur」とは拍車あるいは蹴爪ということですが、それが「翼の先端」についており、これで人や犬などを引っ掛けて怪我させることもあるそうです。
 絶対に襲うことはない、と確信していましたが、これはちょっと危険になります。
 通り抜け際に羽根先で「ピシー」っとやられ、頬から血がたらたら、といったこともありうるということのようです。

 気をつけねば、いけなくなりました。
 転ばぬ先の用心ということになります。
 でもそう言われると、ぜひとも一度やられてみたいもんだ、という気になってきますが。



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2008年7月30日水曜日

7月30日:イヤなヤツ、プラバー


● 襲いくるプラバー
 <クリックすると大きくなります>


 7月30日:「イヤなヤツ、プラバー」
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 気温は底を打ったように思えます。
 日中の気温は上がり、日射しも強く、ポカポカと暖かいです。
 ここ10日間とは別世界のように感じられます。
 このままそれが続いていくのか、あるいはいくらかのゆり戻しがあってからか。
 どちらにしても、明後日からは8月ですので、暖かさに向かっていることは間違いありません。

 テラスに出ると、卵を温めていたメスはスッツと立ち、「キキキー」とわめいて逃げていきます。
 「嫌味なヤツだ」と思っています。

 そういう行動をとるならば、何も人の庭先に、それも家の中から丸見えの場所に、人の動き回るところに巣など作ることもあるまいに。
 こちらは、そのため芝刈りや庭作業を見あわせてやっているのだ。
 「イヤなヤツ、プラバー」

 テラスにいるのに威嚇をかけてきます。
 正面を向いているときは、遠くであるいは高くで威嚇します。
 これは単なる遠吠えに過ぎません。

 ところが、目を逸らすと後ろから頭の高さで、甲高い声ですり抜けていきます。
 これを繰り返し、繰り返しやる。
 前からは穏便に、後ろから近距離で執拗にやる。
 こうもやられると、分かってはいるが本当にイライラがつのってくる。
 でも下手に、動こうものなら相手の術中にはまるだけ。

 まずは「無視」。
 「お前の威嚇など効かない」ということを、常に示すようにしている。
 てなことは、私が勝手に思っているだけ。
 鳥は刷り込まれた本性でやっているだけ。
 別に反省もしなければ、学習もしない。

 襲ってくるプラバーを撮りたいと思っていろいろやってみた。
 モーションをかけて襲わせているが、きわどく襲ってくるのは後ろからで、前からは遠い。
 敷地の関係で北側から襲ってくる。
 南半球なので、そちらが太陽側である。
 よって昼間は撮れない。
 夕方の陽の沈むころを狙ってやったのだが、コンパクトデジカメではこんなところかなという写真。
 鳥の詳細はゼロ、イメージだけ。


 ヒヨコが孵れば私の代わりに、隣のお金持ちのゴーマンなシャムネコが動き始める。
 これは強敵。
 あちらは容赦してこない。
 情けなどかけない。
 このバトルで、どこまで生き延びられるであろうか。



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2008年7月29日火曜日

7月29日:今日も真剣に


● しっかり抱いているプラバー
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 7月29日:今日も真剣に
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 昨日はこの冬で最も寒い日となり、最低気温は数度でした。
 こういう日をここでは「チリ」といいます。
 チリとは唐辛子のことです。
 唐辛子ならホットで辛い、ということから非常に「熱い」ことを連想してしまいますが、ここでは逆に「ビリビリするほど寒い」ということで唐辛子を使っています。
 処かわると、感覚表現もかわるのでしょう。

 Wikipedia によれば繁殖期は冬至の後とあります。
 その寒い時に卵を産み、あたためる習性をもっているのがプラバーということになります。
 でも確かに、地面に穴をほっただけの無防備な巣だと、寒いときの方がはるかに安全であるかもしれません。

 それに1週間かけて産むということは、はじめの卵と最後の卵では1週間の差があることになります。
 そして、産む行為を主しているこの1週間は、あまり抱きません。
 極言すると、最初の卵は1週間もの間、放りっぱなしにされているのと同じである。
 日中の日射しの強いこの地方では、時期的に1週間も放っておかれたら、卵は死んでしまうでしょう。
 そういうことを考えてみると、冬しかないのかな、とも思えてきます。



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2008年7月28日月曜日

7月28日:マグパイ対プラバー


● マグパイ対プラバー
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 7月28日:
マグパイ対プラバー
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 プラバーは真剣に抱いている。
 ちょっと離れたスキをみはからって見にいった。
 卵は4個である。
 途端に、オスメス2羽の急襲が始まった。
 相当、神経質になっている。

 これまでは、頭上で威嚇していた。
 だが、今日はそうではない。
 目線に近い位置、だいたい背の高さほどの低さで、遠くから突っ込んでくる。
 1m半くらいのところで急旋回する。
 だいたい120度から130度くらいである。
 まあ、UFOでもない限り、直角旋回はできないだろうが。

 これは非常にいらだたしい。
 絶対に「プラバーは襲わない」という確信をもっていても、もしかしたらなんらかの都合で襲われるかな、といったグ゙にも付かない不安な気分になるほどである。

 プラバーが飛び立つと、スキをみてマグパイが襲う。
 プラバーが逃げる、マグパイが追う。
 これは、相変わらずおもしろい。
 餌場では、いつもプラバーがマグパイを追い払っている。
 どうもその仕返しのようだ。
 怨念をこめた復讐のように感じる。
 「ネバーギブアップ マグパイ」だ。
 この二鳥、どうも後ろを見せたほうが弱い。
 後ろに着かれた方が、負けになり、逃げ出す。


 私が引き上げてから、メスは10分もしないうちに卵に戻り、再び抱き始める。
 昨日までは、小一時間くらいしないと抱きにはもどらなかったのだが。

 ここまで真剣ということは、抱きに専念しており、もう卵は産まないということなのだろう。
 また、私が出ていくとメスは逃げるだけで、決して襲撃に参加しなかったのだが、今日は2羽で襲ってきている。
 メスも産み終わって身が軽くなり、襲撃に加われるようになったということか。

 まとめると、4個の卵を、一日おきに1週間かけて産み終えた、ということになる。



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2008年7月27日日曜日

7月27日:卵が4つになった


● 4つになった卵
<クリックすると大きくなります>


 7月27日:卵が4つになった
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 朝、見てみると、マジメに卵を抱いている。
 産むことから、孵化させるための抱くことへ、作業の主力が移ったようであるが。

 親鳥が離れたスキを見て見に行った。
 どうでしてどうして。
 卵が4つに増えている。

 3個で打ち止めだと思ったのだが。
 ということは、1週間かけて4個の卵を順々に産んでいったことになる。
 とすると、1週間かけて順々にヒナが孵っていくのであろうか。

 それとも暖めて一気に孵すことになるのであろうか。
 一番最初に産んだ卵は、結構長く、ほっぽらかしの状態にあったのだが、孵るのであろうか。
 分かるようにマーキングしておけばよかった。
 ちょっと、先が見えなかった。
 はじめてのこととでどうなるか、楽しみである。

 卵を産むことは、これで終わりだろう。
 あとは孵化させることに専念しないといけない。



● 4つになった卵



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2008年7月26日土曜日

7月26日:昨日と変わらず

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 7月26日:昨日と変わらず
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 卵は3個。
 どうもこれで打ち止めのようだ。
 今日は結構抱いていた。
 ときどき、疲れるのか、卵をほっといて何処かにいってしまう。
 といっても雑木林の中にはいて、ちゃんと卵を見張っており、気配があるとすっ飛んでくる。

 またときたま、マグパイが低空で卵の頭上を通過することがある。
 このときは、飛び立ったプラバーが追いかけまわす。
 これは空中バトルになる。
 枝に止まったマグパイが息を入れ替えて、今度はプラバーを追いかける。
 しかし、卵を守らねばならないという使命をもつプラバーの方が優位である。
 すぐに体勢を立て直して、マグパイを追う。
 そのせいか、ここ2,3日、あの何処にでも顔を出してくるウルさいマグパイが家に寄って来なくなった。

 また、先日のプラバーとアイビスのいがみ合いにビックリしたのか、その後、カルガモは姿を見せなくなってしまった。

 もう一つの常連客であるコカツーは変わらずやってきは、エサを催促する。
 やらないと、いつものように網戸のネットを食いちぎる。

 ガラーが卵のテリトリーに入ってくると、すかさずプラバーが突っかかっていく。
 ガラーはやさしい。
 カリスマ的な鳥であるが、闘争を好まないようである。
 すぐにそこを離れていく。

 ちなみに、ロリキートの数は半減した。
 やはり、これも影響であろう。



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2008年7月25日金曜日

7月25日:卵が3つになった


● 3つになった卵
<クリックすると大きくなります>


 7月25日:卵が3つになった
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 ということは、この鳥、一日、あるいは一日おきくらいに一個づつ産んでいくことになる。
 どうも、いっぺんに3個産む、ということではないらしい。

 では、何個産むのだろうか。
 4個とすると、明日あたりもう一個増えていることになるが。
 4個までだろう。
 5個は産まないと思う。
 というのは、以前に4羽のヒヨコを見たことはあったが、5羽は記憶にない。


● 4個になるだろうか、それとも今回は3個だろうか。



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2008年7月24日木曜日

7月24日:卵が2つになった


 ● 卵が2個になっていた
   <クリックすると大きくなります>


 7月24日:卵が2つになった
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 昨夜から、強い雨を伴うお天気模様。
 巣は地面に穴を掘ったもの。
 ということは、水浸しになる。
 それでもヒヨコにかえるのであろうか。


 雨模様で不審な闖入者がないためであろうか、卵を抱いている。


● 卵を抱いているプラバー
  遠くレンガの手前、目印のためにレンガを巣から1m先に置いてあります。
  家の中からガラス越しに撮っています。
  コンパクトデジカメに写るほどに、近くに卵を産んだということ。
 

 傘をさして調べにいった。
 オー、卵が2個に増えている。
 どうも昨日、産んだらしい。

 見にいくと当然、メスは抱くのをやめて、巣から離れる。
 闖入者がいなくなると、すぐに抱き直すと思うのが、普通の考えであろうが、そういう行動はしない。
 それからまた抱かなくなる。

 昨日は、天気がよかったせいか、闖入者に備えてか、一日中抱かなかった。
 今、卵は雨に打たれている。
 強い雨なら、穴に水が溜まりはじめるだろう。
 水が引いたとしても、じくじくと冷たいだろう。

 なにしろ、ここは真冬だ。
 特に今日は11度と、すこぶる寒い日である。
 地面に穴を掘って巣を作るということは、そういう環境にあっても、育つということなのだろうと思うのだが。




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2008年7月23日水曜日

7月23日:遠くから観察していただけ

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 7月23日:遠くから観察していただけ
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 朝から一日、といっても半日であるが、観察していたが、この鳥、卵を抱かない。
 メスが卵の近辺をうろうろしており、オスはさらに遠くをうろうろしている。
 敵とみなされるものが進入してくると、オスは威嚇行動にはいる。
 それだけ。

 私がテラスに出ていくとオスは「キキキー」とないて、威嚇行動の準備に入るようである。
 あまり、刺激したくもないので、今日は見に行っていない。
 よって卵は1つであるか、あるいは増えたかはわからない。

 半日見ていたが、メスは一回として卵を抱いていない。
 これで、卵がかえるのであろうか。
 まさか、これはダミーの卵で、違う場所に数個産んでいるということはないだろうな。
 どうだろう。
 そのようには思えないのだが。

 もしダミーなら、夜になると本当の卵の方へいってしまうのではないかと思って、卵あたりに向かってテラスから懐中電灯を照らしてみた。
 静かだった庭に一瞬「キキー」という鳴き声が響いた。
 ということは「居る」ということである。

 もしかして、昼は抱かないが、夜抱くということであろうか。
 でも、そんないい加減なことで卵が孵化するものであろうか。
 まあ、孵るか否か、しばらく経てばわかることである。



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2008年7月22日火曜日

7月22日:プラバーの卵を計測する


● プラバーの卵を計測する:まずは重さ:40g
<クリックすると大きくなります>


 7月22日:プラバーの卵を計測する
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 卵はいまだ一個である。
 どうも見ている限りでは、ほとんど抱いていない。
 ということは、この卵死んでいるのだろうか。
 それとも「水鳥:アクア・バード」だから、さほど温めなくてもいいのだろうか。
 残念ながら知識は持ち合わせていない。


 データをとってみることにした。
 卵が動かないように真ん中を切り取ったスポンジを用意し、それを秤におく。
 簡易ノギスとメモ帳をもって、現場へ行く。
 といってもテラスからちょうど11m。
 というよりたった「11m」です。


● テラスの先端から卵までの距離をメジャーで計測する



● 卵の上あたりに赤い数字が見えますが「11」とあります。
  「11m」ということになります。


 次は重さです。
 最初の写真でみるように「40g」です。

 そして長さと幅をノギスで計る。


● 卵の長さ、5cm。


● 卵の幅、3.5cm。


 当然のことながら、頭上でツガイが「キーキー」と鳴いて、うるさく威嚇する。
 しかし、完全に無視する。
 威嚇が効かないことが分かったのか、今度は近くまでよってきて鳴き叫ぶ。
 卵をとって秤にかけたり、ノギスで計ったりで、それを見ていて「やめてくれー」と騒いでいるのかもしれない。
 こちらにとっては逆に好都合で、普段では絶対に撮れない写真を撮らしてもらうことができた。



●  鳴き叫ぶプラバー


 ところでこの鳥、近くでみると気味悪いです。
 「MASKED LAPWING:マスクド・ラップウイング」という名称ですが、この「マスク」というのが特徴で、実際近くでみると、土製の黄色い、まるでセンスの欠けているマスクを顔に貼り付けたような感じがします。
 もし捕まえたら、この仮面がどのように顔に引っ付いているのか、引っ剥がして、その素顔を見たいと思うような感じ。

 仮に威嚇の恐ろしさがなくても、このマスク装備では決して愛される鳥にはならないツラである。
 一度みて「気持ちワル」と思ったら、決して二度と再びそばに寄ろうとは思わない、そういう印象を持つ。
 どう転んでも、遠くでみている鳥である。


●  プラバー近景



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● プラバーの卵

★ 7月21日:大変だ、プラバーが卵を産んでしまった 
★ 7月22日:プラバーの卵を計測する
★ 7月23日:遠くから観察していただけ
★ 7月24日:卵が2つになった
★ 7月25日:卵が3つになった 

★ 7月26日:昨日と変わらず
★ 7月27日:卵が4つになった
★ 7月28日:マグパイ対プラバー
★ 7月29日:今日も真剣に
★ 7月30日:イヤなヤツ、プラバー

★ 7月31日:Spur-Winged Plover
★ 8月01日:「びびる」ことはない
★ 8月02日:ウッドダックとプラバー
★ 8月03日:なぜ、庭先に卵を産むのだろう
★ 8月04日:プラバー対ハニーイーター

★ 8月05日:プラバーとピーウイー
★ 8月06日:だんだん飽きてきた
★ 8月07日:マイナーのヒヨコは歩く
★ 8月08日:プラバーに嫌がらせをする
★ 8月09日:今日も嫌がらせをする

★ 8月10日:卵が3つに減っている、そして2個に
★ 8月11日:そしてまた3個に
★ 8月12日:放棄したのではないだろうか
★ 8月13日:マグパイにやられた
★ 8月14日:終わり


【 Return 】







【〇〇〇】
■ Australia 情報




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2008年7月21日月曜日

7月21日:大変だ、プラバーが



● プラバーの卵


 7月21日:大変だ、プラバーが卵を産んでしまった
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 いつものように、カルガモ(ブラック・ダック)にパンをちぎってやっていた。
 まわりには、マイナー、ロリキート、マグパイ、タテガミ鳩、そしてコカツー。
 遠くにプラバーのツガイ。

 そこへ、アイビスがやってきた。

 突然、このアイビスに猛然とツガイの一羽のプラバーがつっかかっていった。
 「キキキー」と腹のそこからひねり出すようなすさまじい鳴き声である。
 繰り返し、繰り返し、アイビス攻撃をする。
 我が家の庭はこのプラバーの鳴き声で騒然となった。

 プラバーの威嚇を、その長いクチバシでアイビスが振り払おうとする。
 この壮絶さに、あのガッツキ鳥のカルガモが、度肝を抜かれたように食べるのをやめて見入っている。

 威嚇合戦はすごい。
 プラバーはアイビスめがけて、低空飛行で突っ込んでいく。
 アイビスはそれをクチバシで突っつこうとする。

 プラバーが降りてきた。
 タイマンでにらみあう。
 雌雄決戦である。

 プラバーはアイビスの半分ほどの大きさ。
 そのハンデにもめげずに、引かない。
 その突貫精神たるや、見事なもの。
 アイビスが羽根を一杯に広げて突っ込む。
 プラバーはちょっと下がって、すぐに体勢を入れ替えてアイビスに飛びかかる。
 ぶつかる寸前で戻す。
 動きは、ちいさい分、プラバーのほうがすばやい。

 すばらしいバトルだ。
 カメラに収めたいところだが。
 しばし、呆然と見入ってしまった。


 先日からプラバーが庭に穴を掘っていた。
 いやな予感がしてした。
 ここで卵を産むのではないかという予感である。
 このところ、天候が安定しないので、芝刈りをサボっていた。
 そこで、応急処置でその穴の上にレンガをおいた。

 バトルの後、見に行ってみた。
 やはりである。
 レンガから、少し離れたところに新しい穴を作って、産んでしまった。
 下の写真を見てください。
 レンガがおいてあるのが、最初の穴の位置。
 足で踏み固めて、レンガを置いた。
 プラバーのヤツ、そこから数mほど離れたところに、また穴を掘ってしまった。
 してやられた。
 写真左の灰色っぽい部分の穴、ここに卵があるのですが、ちょっと見にくいです。


● 掘られた穴をレンガでふさいだのだが、やられてしまった。


 デジカメをもっていき撮ってみた。
 プラバーの威嚇相手は今度は私になっている。
 うるさかろうと、迫ってこようと、絶対に襲ってこないという確信があるので、気にもならない。

 今日は1個である。
 昨日はなかった卵である。
 今日、産んだのであろう
 あと何個産むのだろうか。
 通常なら数個である。

 できれば、出ていってもらいたいのだが。

 何しろ、カラス、マグパイ、アイビス、プラバーは「4大嫌われ鳥」なのです。
 しかし、なんでこんなに「人目のつくところ」に卵なんぞを産む。
 普通なら、見えないところに産むのが当然だろうが。
 コイツの神経はどうなっている。

 卵をつぶしてもいいのだが、そこまで嫌うほど非人情ではない。
 威嚇はすさまじいが、決して襲ってくることはない。

 そのうち、この卵、他の動物のエサになって消えてしまうということもありうる。
 明日にはなくなっているかもしれない。
 それが、動物の生存法則。
 生きるとは、甘くはない。
 さほどここがいい環境とは思えない。
 まして、見え見えの場所だ。

 「温かい目で成長を見守ってあげよう」
 なんてことはさらさら考えない。
 「迷惑なこと」
 それだけ。

 いつまで続くか、いつまで「生き延びられるか」
 生き延びられている間、話のネタで公開していきましょう。
 明日で終了ということもありますので、あらかじめ。





● プラバーの卵1個:7月21日



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